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日記2025 7-12月

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2025年10月11日(土)

ふるさと納税ネタがたまりにたまっております。

自分でもらったふるさと納税だけでなく、今回は義父母からお裾分けしてもらった品の紹介。

石川県輪島市の返礼品アカモクです。

「アカモクってそもそも何?」という話ですが、海藻です。 wiki

今回頂いたのは、浜茹でしたパック入りのものでそのまま食べれます。

味噌汁に入れても美味しかったですが、今回は大根おろしと和えて白だしをかけて頂きました。

アカモクwith大根おろし

アカモクの特徴は凄まじいネバネバです。

写真の通り、ネバネバ過ぎて、混ぜたら泡立つくらいです。

これをご飯にかけたら茶碗3杯はイケちゃいますね。

ふるさと納税が無かったらきっと人生で出会うことは無かったでしょうね。

そういう点もふるさと納税の良い面だと私は認識しています。

ふるさと納税制度には反対派がいることも承知しています。

特産の無い都市部の不交付団体にとっては税収が大幅にマイナスになるわけなので。

でも今回の寄付は、地震の被災地である輪島に少しでも役立つものとなっているはず。

ふるさと納税制度は返礼品の豪華さやポイントばかりが注目されがちですが、それ以外の価値もちゃんと見て欲しいものです。

別の例として、私の生まれ育った三重県名張市のような郊外のベッドタウンを考えてみてください。

市として大切にお金をかけて育てた子供たちは大人になると名張を出て行ってしまい税収として回収出来ない状態です。

バブル期のベッドタウンですから、片道1時間以上かけて我々の親世代は大阪に働きに出て、その当時は税収もそれなりに見込めました。

今、その親世代は引退して税収は見込めないですし、現役世代は大阪で働くのにわざわざ1時間もかかるところには住みません。

我々の世代はかなり人数がいたものの、進学や就職で一流大学、大企業に行く場合、名張から離れる選択をするのが当たり前です。

結果として財政がピンチになり、財政再生団体に陥って第2の夕張と言われる日も遠くないという話です。

そこを救えるのがふるさと納税ではないかと思っているわけです。

昨年、宝塚市には夫婦で254億円も寄付してくれる篤志家が現れました。

名張市にもきっとそんなエンジェルが現れてくれたらなぁと市は期待しているはずです。

私は200億寄付したい気持ちだけはありますが、財布を見ても1億すら入っていないので毎年3~4万円で許してください。

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2025年10月5日(日)

10月になり、ふるさと納税仲介サイトのポイントが付かなくなりました。

予め分かっていたことなので竹バイクは9月末までに全ての寄付を終えました。

今年は11自治体に寄付したのですが、どんどん返礼品がやってくるので我が家の冷凍庫がパンク寸前です。

とりあえず冷凍じゃなくて保存がきくものにしようと思案した結果、熊本県人吉市からきくらげを頂戴しました。

乾燥きくらげ

パックに80gずつ入っており、真ん中の小さな袋はおまけです。

とりあえず30gだけ出してみて、1.5Lの水で冷蔵庫に入れて6時間くらいかけて戻しました。

そうしたら増えるワカメのように大きくなって、信じられない量になってしまいました。

戻した後のきくらげ

この写真は料理に使うために一部を取り出したもので、実際はこの5倍くらいあります。

昨日は早速このきくらげを使って朝から玉子と中華風に合わせてみました。

きくらげと玉子の中華炒め

普通は玉子がメインできくらげがサブですが、玉子少なめできくらげ多めの配分です。

丸鶏がらスープの素とオイスターソースを入れて炒めるだけなので簡単です。

きくらげはあまり火を通すとコリコリした食感が失われるらしいので、玉子を先に焼いてから絡めました。

その結果、玉子が固まり過ぎてイマイチな見た目です。(笑)

それでも美味しければ良いんです。

水で戻したきくらげの賞味期限は数日なのでどんどん食べないといけません。

今度はもやしときくらげを沸騰した湯で1分くらいサッと茹でてから醤油、塩、丸鶏がらスープの素をかけてナムルにしました。

もやしときくらげのナムル

味は文句なく美味いですが、細切りで使ったので量が全然消費出来ません。

他にも豚肉、玉ねぎ、大根と一緒に和風に炒めたり、パスタに入れたりして、この土日はきくらげ尽くしです。

ほとんどきくらげ中心の生活です。

今度からきくらげを戻すときは5~10gにしておこうと反省したのでした。

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2025年9月14日(日)

昨日、伊丹空港滑走路の南側に8月に部分開業した豊中つばさ公園「ma-zika」に子供を連れて行きました。

普通に飛行機を見に行くつもりだったのですが、イベントが開催されており、想像以上に賑わっていました。

今後、整備が進んで、何もなかった千里川の土手が憩いの場に進化するのが楽しみです。

アイスクリンと唐揚げを食べているとJALのブースで何やら子供たちに配っているのを発見。

無料でもらえるものはゴミでももらう精神の竹バイクは迷わず行きました。

今回もらえたのは1/144スケールRX-78-2でした。

ガンダム

RX-78とかマニアのふりしてみましたが、竹バイクのガンダム知識は世代偏差値50以下です

それはともかくこのガンプラはバンダイが廃材を再利用して製造したものだそうです。

実は私、このタイプのガンプラを組み立てるのを初めてで、組み立ててみてその可動自由度の多さに驚きました。

「こいつ...動くぞ!」という感覚です

今までこういうのにハマる人の気持ちが分からなかったのですが、今回の体験でちょっとだけ分かった気がします。

子供向けの無料プレゼントで大人の私の心を揺らがすなんてバンダイさん凄いですね。

しかし、なぜJALのところで配っていたのかは不明です。

そういえば我が家にはJAL機のプラモデルもあります。(JAL便に子供連れで乗ると無料でもらえる)

JALプラモデル

現在、尾翼を紛失、欠損し、片方はジェットエンジンが完全にありません。

ガンダムも近いうちにこうなる運命かもしれません。

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2025年9月10日(水)

先週末、家族でタコパ(たこ焼きパーティー)をしました。

タコパ

具はタコだけじゃ面白くないと思って入れたのが牛スジです。

ラヂオ焼き

たこ焼きの原型は牛スジとこんにゃくを入れたラヂオ焼きなわけで原点回帰です。

スーパーでそんなことを思いながら牛スジ肉を購入したわけですが、調理方法が分からない。(笑)

この日記では、調べながら牛スジ料理に挑戦した内容を備忘録的に残しておきます。

まず牛スジは臭みがあるのでゆでこぼしなる下処理を行います。

牛スジを一口サイズに切ってから、たっぷりの水に入れて火にかけ沸騰したら肉だけ取り出し湯は捨てる処理です。

確かにアクみたいなものが出てきて少し臭かったので鍋を洗って2回ゆでこぼしをしました。

その後、刻んだ生姜とニンニクと一緒に牛スジを鍋に再投入。

ラヂオ焼き

料理酒と水(牛スジ肉重量×3~4倍くらい)を入れて再び火にかけ、沸騰したら弱火で1時間放置。

水が途中で減ってくるのでちょっとずつ追加しました。

1時間後に生姜とニンニクを取り除き、ゆで汁が400mlくらいになっていることを確認、。

醤油(大3)、日本酒(大3)、みりん(大2)、砂糖適量を入れて、さらに30分くらい弱火で放置。

出来上がったのがこちらです。

牛スジ調理後

柔らかく仕上がっており、甘辛い味付けは酒のアテにぴったりです。

今回はこのうちいくつかをたこ焼きの具として入れてみたわけです。

率直な感想としてはタコの方が美味しいです。(笑)

牛スジも悪くはないですが、市販の生地の下味に負けてしまい、タコくらいのインパクトがあった方が美味しく感じました。

そこで急遽方針転換で牛スジを煮汁の中に戻して、そこに大根、人参、ごぼうを投入し、野菜に火が通るまで煮ました。

これで牛スジと根菜の煮物の完成です。

牛スジと根菜の煮物

牛スジ自体はそんなに量が無かったですが、汁にスジ肉の旨味が染み出しているので煮物にしたら最高です。

食べきれなかった分は冷蔵庫で冷やして保存し、本日の在宅勤務の昼食に牛スジと根菜の煮凝りとして頂きました。

牛スジと根菜の煮凝り

冷めていても美味しいので、日本酒に走りたくなりましたが仕事中なので我慢しました。

ラヂオ焼き用にと思って買ったのに、思い付きで煮物に変化し、最後は煮凝りとして食されたわけです。

牛スジなのにしっかりしたスジ書きが無い料理の話でした。

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2025年9月5日(金)

今更ですが私はお金を使いません。

家賃、光熱費、通信料、生活費(食費&生活必需品費用)を除けば、買い物は指で数えられるくらいです。

ここ2ヶ月で自分の欲望を満たすために買ったのは2点だけでした。

ひとつはミズノのランニングシューズ ウエーブライダー28です。

ウエーブライダー28

1万円ちょっとの品ですが、竹バイクにしては奮発した方です。

普段履いている靴だと少し走ると膝に来て全くランニングにならなかったので、ちょっとクッション性の高いものが欲しくなったんです。

もう身体が限界なのか道具のせいなのかを確かめたかったということもあります。

最初はこの新しい靴でも膝は痛くなり絶望していましたが、何回か走っているうちに走れるようになりました。

ただの運動不足だったみたいです...。

もうひとつは紅茶 JAF TEA Organic Darjeelingです。

JAF TEA Organic Darjeeling

夏でも毎朝熱い紅茶を飲むのが日課なのですが、ティーバックのダージリンならこれがお気に入りです。

100個入りで1000円ちょっとなのでリーズナブルです。

つまりは毎朝ダージリンが飲めて、適度にランニングが出来れば竹バイクの人生は満たされているわけです。

(ふるさと納税で将来払う税金を物品に変えたり、投資して遊ぶという趣味はありますが、金を消費するものではないです)

竹バイクの脳から「欲しい:want」と「したい:want to」の両方のwantが欠落しているのでしょうか。

その感覚は何か違っていて、この1ヶ月はAIによる画像生成にはまっていてやりたいことは明確にありました。

問題は大体私がしたいことが無料で出来ることなんです。

画像生成AIサイトや動画サイトなんかは利用者の5%が課金すれば儲かるビジネスモデルが多く、私のような絶対に課金しない人間は制限はあるものの無料。

前述のような買い物をしてお金を使うにしてもネットでポチれば大体送料無料なので、都会まで出て探す経費や労力は必要なく、あっという間に届きます。

世の中が便利になり過ぎて20年前の価値観を更新せずに生きていると全てに満足してしまうのかなと思うところです。

価値観は見えないので分かりませんが、10年前から同じ家に住み、同じ服を着て、同じ自転車に乗って同じ会社に通勤しているのは確かです。

このままいくと使いきれない金が増え続け、棺桶に入れて燃やすだけになりそうなのは火を見るより明らかです。

1万円札で火葬してもらうのも一興ですが、価値観をアップデートした方が人生は幸せな気がしています。

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2025年9月3日(水)

気付けば長月ですが、残暑厳しく一日中エアコンつけっ放しです。

9月に旬になるすだちが我が家の冷蔵庫にあったので有効活用してみました。

すだち

すだちは徳島県の名物で、このすだちも阿南市加茂谷からやってきたようです。

緑の皮がこの柑橘は、輪切りにして並べるだけで美しいです。

とりあえずちくわを切って並べるだけでなんか美味しそうに見えます。

すだちonちくわ

ちくわは味が強いくないので、すだちを押し付けずに香りだけ移すくらいでちょうど良いです。

これは大阪の本町にあるUdon Kyutaroで食べた肉すだちから着想を得ています。 詳細

肉すだち

ちくわの上に並べただけでは半個しか消費できないのでもう一品。

フライパンにオリーブオイルを入れ、豚小間を並べてハーブソルトをかけて焼きます。

肉が焼けたら取り出して、残ったオイルと豚エキスでしめじ、舞茸、オリーブを炒めます。

いい感じに焼けたら肉を戻して、豚肉とキノコ類を絡めて出来上がり。

盛り付けの時にすだちの輪切りを並べれば、茶色一色の料理に彩りがプラスされます。

豚肉とキノコとオリーブの炒め物 すだちを添えて

豚肉とキノコとオリーブの炒め物

肉は味が濃いので、すだちを絞るように押し付けて食べると、牛タンのレモン的な役割として機能します。

個人的には満足ですが、すだちは皮を削る使い方もあり、そういう場合は繊細な和食に合わせるのも良いかもしれません。

直ぐに油ギッシュな濃い料理に走る竹バイクはまだまだすだちを使いこなすには至らないのでありました。

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2025年8月20日(水)

一週間の夏休みを終えて、もう何ヶ月も仕事をしていないような錯覚に陥っている竹バイクです。

実家に帰ったり、親戚宅へ行ったりして、有意義(多忙?)な過ごし方をしたからかもしれません。

帰省していると自分で調理しなくても美味しい料理が食べられるという幸せがあったわけですが、自宅に帰ったらそうはいきません。

夏休み最終日、帰省前に空っぽにした冷蔵庫に食材を補給すべく独りで買い出しへ。

手軽に美味しいものが食べたいけど、マンネリは嫌だという自分で自分の首を絞める我儘に耳を傾けながらカートを押します。

一旦、魚コーナーの鯛アラに手が伸びたのですが、「マンネリ」だと耳元で囁きました。

鯛を返して、横に脂の乗った鮭のアラとカンパチのアラがあったので用途も考えずにそちらを購入。

家に帰ってから、買ったは良いもののどうしようかと悩むわけです。

鮭のアラ&カンパチのアラ

煮付けという手はありますが、調味料の加減と火の入れ具合が不器用な竹バイクには難しい...。

焼くという選択肢を取った場合、薄い身の部分がパサパサになった経験があるなぁと色々思案。

鮭とカンパチを同時に使う味付けは味噌...そうだ味噌汁に入れよう

ということで今回は鮭とカンパチのアラ汁の紹介です。

石狩汁にカンパチをさらに追加した料理という感じです。

カンパチは臭い強めの魚のため、まずはまな板の上に並べて、上から熱湯をかけて臭みを取ります。

鍋に鮭とカンパチを並べて火を点け、しばらくしたら上から日本酒をドバーッと適量かけます。

アラ+日本酒in鍋

上から別にカットしておいた玉ねぎ、キャベツ、しめじなどの野菜類を入れてます。

さらにそこにほんだしと水を投入して、適度に混ぜてクツクツなるまで煮ます。

アラ汁(調理中)

ほんだし活用術ですが、私は味の素の回し者じゃないですよ。(笑)

ある程度火が通ったら、もやし、マイタケ、豆腐など火を通し過ぎると食感や香りが変わってしまう食材を投入。

その後に味噌を溶かしながら入れたら、鮭とカンパチのアラ汁の完成です。

鮭とカンパチのアラ汁

食べてみると汁に魚の香り成分が結構出ているというが第一印象。

逆に魚の身自体は臭みが少なく、ふっくらしていてかなり美味しいです。

骨を取って息子たちにも渡しましたが、魚はかなり気に入ったようでバクバク食べてくれました。

翌日も残りを食べてみると、味が落ち着いていて、汁から魚の旨味をしっかり感じられるようになっていました。

魚の身が崩れて小さな骨が面倒という点はありますが、魚介料理店で出てくる魚汁に近い感じで味は良いです。

一日置いた方が汁が旨いというのは、魚のアラからはしっかり出汁が出るという証左かもしれません。

安いアラを美味しくフル活用してお腹だけでなく守銭奴としての心も満たされたのでした。

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2025年7月30日(水)

今日は兵庫県丹波市柏原で国内歴代最高気温41.2℃を記録しました。

こんな暑い日には酸っぱいものを食べると良いらしいので、今回は酸味のある創作料理の紹介です。

具体的に何かと言うと、「すきやき」です。

まず経緯としては、先週、妻が牛肉を買ってきてすき焼きをするという話になっていました。

実は竹バイク、すき焼きという料理が苦手でして、醤油と砂糖で牛肉を台無しにするとまで思っています。

そこで普通のすき焼きを回避するために色々調べて辿り着いたのが今回の酸っぱいすき焼きです。

美味しんぼのシャブスキーにヒントを得ています。

この季節、我が家では自家製の梅シロップを作るので使用後の梅が大量に冷蔵庫に保管してあります。

梅ジャムなどに加工する予定ですが、今回はこの梅を使います。

氷砂糖の糖分を纏った梅を6個ほど取り出して手で解してフライパンに入れ、日本酒を入れて火にかけます。

梅+日本酒

煮立ったら火を止めて、しばらく置き、その間に食材を切ったりして準備。

食材が揃ったら再び火を点け、醤油とほんだしで味付け。

梅+日本酒+醤油+ほんだし

そこに牛肉のみを入れて肉に火を通します。

すき焼き肉

牛肉だけ調理するのは火を通し過ぎて硬くなるのを防ぐためで、火が通ったら一旦別皿に取り出しておきます。

肉の脂がさらにプラスされた汁の中に野菜、きのこ、豆腐などを入れて煮ます。

食べ頃になったら、火を止めて肉を戻して出来上がり。

梅風味すき焼き

砂糖に漬けた梅だったので甘くなり過ぎないか心配でしたが杞憂でした。

しっかり梅の酸味が出て、酸味と塩味、甘味のバランスが良く、梅風味すき焼きはなかなか美味しかったです。

そのまま食べても良いですし、普通のすき焼きと同様に生卵に浸けて食べても違和感無しでした。

普通のすき焼きが口に合わない方は似たような食べ方をすれば美味しく頂けるんじゃないかと思います

とりあえず日本中のすき焼き屋を敵に回した気がしてならない竹バイクでした。

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2025年7月27日(日)

ミドルエイジクライシス真っ只中の竹バイクが今回読んだ本はこちらです。

TIME OFF

TIME OFF -働き方に"生産性"と"創造性"を取り戻す戦略的休息術- ジョン・フィッチ、マックス・フレンゼル著

休息の取り方を考え直してもっと創造的、生産的になろうという本です。

僕たちは休むことを、仕事とは真逆のことだと思いがちだ。

良い労働倫理とは死にもの狂いで働くことではない。

長時間労働したからといって、労働の質が上がるわけではない。

「休息倫理」を労働倫理の一部として理解しなければならない。

休息倫理が必ずしも「休暇を取ること」を意味しない。

最近、休暇を取るのは病気(身体or精神)のときだけの竹バイクには耳が痛いです。

内容としては休息とはただ休むことではなく、活動的に自分がしたいことをすることが含まれるのです。

そうすることで心身共に健康で創造力が溢れ、仕事の効率(生産性)も上がるという話です。

これは今に始まったことではなく、古代ギリシャの頃から人間は「高尚な余暇」のために生きていたと言っても過言ではないのです。

「高尚な余暇」は、ぼーっとすることでも、ただリラックスすることでもない。

余暇は、学問の追及や善いこと(つまり音楽、詩、哲学)を気兼ねなくする時間。。

かの時代は労働は奴隷が行うもので、有閑階級は昼間から哲学の議論等をしていたというのは広く知られている話です。

その話を初めて聞いたのは10代の頃だったと思いますが、私の印象は「働きもしないでのらりくらい過ごすなんてクズやな」でした。

一生懸命、平日は働いて家族を養うのが常識だという固定観念があったのだと思います。

ただこの固定観念は特に産業革命以降に工場に人を集めて生産を行うようになって根深く人々に植え付けられたもののようです。

この本を読んで、一番心に残ったのは以下の部分でした。

あなたの時間が誰かにとって価値を持ち、交換したり与えたりできるようになったということだ。

時間が商品になったのだ。

仕事と余暇がごちゃ混ぜになり、余暇を怠惰や自堕落さと結びつけているのだ。

高尚な余暇がすっかり忘れ去られただけでなく、余暇が罪になってしまったのだ。

素早く仕事を仕上げることでお金が支払われるのではなく、時間そのものに支払いが発生するため、無駄に忙しくしていなければ罰せられるようになったのだ。

(労働者は)みんな常に忙しく、ストレスに耐え続け、働きすぎることが勲章であり。自分の価値や有能さを、そうすることでしか証明できないようだ。

(管理者は)いかに忙しいかを測れば、生産性やクリエイティビティをちゃんと評価するよりも手っ取り早い。

与えられた仕事が単純労働なら時間≒生産量であり、確かに時間で労働者を拘束すれば計画も立てやすいのは分かります。

日本人はそこにカイゼンなる思想を持ち込み、生産性を少しでも上げようと努力してきたわけです。

ただメーカで働く人間としては、生産性の概念は単純労働に焦点が当たっており、創造性が必要な知能労働も同じと会社側が考えている節があります。

本書では単純労働と知能労働は全く異なるものであり、知能労働の生産性を上げるためには戦略的な休息が必要と述べています。

後半各章はそこまで新しい内容ではなかったですが、まとめると以下です。

・適切な睡眠、運動をして、ひとりになって内省する時間を持ち、旅をして遊ぶ中でアイデアが生まれる

・便利な情報機器に囲まれた現代は、SNSやスマホアプリの通知など邪魔が多過ぎるので意図的な遮断が必要

当たり前かもしれませんが、知能労働をする組織では全員が頭に入れておくべき事柄だと思います。

長時間労働が身に沁みつき、休暇を取ることに後ろめたさを感じている多くの日本人は、これから来る単純労働が無くなる未来のためにも今の働き方を改めないといけないわけです。

そう切に思いながら先週は体調不良で非戦略的休暇を已む無く取得した竹バイクだったのでした。

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